2010年6月25日金曜日

小椋佳コンサート”邂逅”

ここ九州は梅雨入り後は実に梅雨らしい、というと変だがだいたい梅雨入りしましたと発表があっても梅雨らしくない日々が続いたりすることが多いのだがことしは梅雨ですよーと叫んでるかのごとく梅雨らしい毎日うっとうしい日々が続いている。

そんな梅雨空の中、小椋佳のコンサートに行ってきた。今回極めて珍しい全国ツアー、43ヶ所という小椋佳にしてはかなり大掛かりな全国ツアーだ。テーマは”邂逅”ニューアルバムのタイトルから取ってある。このコンサートさすがに平均年齢が高い…、とりわけ男性はおっさんからもう一歩進んで初老という感じもちらほら、”私も今年で66歳になります。”ほーもうこんなになるのか、さらにはジャスダックに登録してある曲が2000曲以上あるそうだ。 

オープニングはしおさいの詩、そしてさらば青春と続き、”今夜はコンサートより早く帰って早く寝て深夜に起きなきゃいけないのにわざわざ…”という言葉、そう明日早朝はサッカーワールドカップのデンマーク戦が行われる。こんなセリフが3回ほどあった。(一番見たいのは当の本人かもしれないが…)、第一部は懐かしい曲が続く、シクラメンのかほり、俺たちの旅、白い一日、めまい、などなど、印象深かったのは木戸を開けてと砂漠の少年を歌ったこと、この二曲は小椋佳の原点とも言える曲だ、 

今回は立って歌うことが多い。小椋佳といえば座って歌うのが多いのだが、今回は立って歌うことも挑戦なんだと言っていた。そして陽水のことも、NHKコンサートで初めてステージをやったがその前に一度ライブハウスで歌ったことがあると、この時は二人で横にいたのが陽水だったと語っていた。そして一部の後半はニューアルバム”邂逅”からでしめくくられた。

実際の小椋佳は結構スリムであった。多分病気の後かなり気をつかているんじゃなかろうかという感じだ。そして声もまたこの歳で全国ツアーをやるだけある。歳も歳だから声の方も結構キツイんじゃなかろうかと思っていたら、なかなか張りのあるボイスだった。さすがに円熟を感じるステージで見ていると(聞いていると)なんかライブというよりテレビでも見てるんじゃないかというくらい安定していた。ツアーも中盤過ぎで乗ってきたところなんだろう。

後で気づいたのだが安心して見ていられた理由がもう一つあった。それは歌い方が若い頃と全く変わっていないのだ、懐かしい曲もあの若い頃に聞いたのとおんなじだ。長く歌っているとどうしても変わっていく。意識して変えていく人もいるだろうし、変えようとしなくても変わってしまうこともある、維持するのは大変だ、変わってないってのが聞いていてそれが安心感に繋がったのだろう。

バンドの構成は9名の大所帯、ピアノ、フルート、チェロ、バイオリン、ドラム、ベース、ギター2名、パーカッション、みな若い感じだったなー、最近のPAも進んでいて、とりわけ若い頃見たステージに比べるとスクリーンなども活用して実に綺麗なステージだった。照明も確実に変わってるんだなー

第二部は物語を折り込んでの展開、黒い瞳の踊り子、というタイトルで小椋佳がナレーション、バンドメンバーも役がついて節々に曲が(ワンコーラス程度だが)織り込まれていく。小椋佳のナレーション、ちょっと石坂浩二に似ている。もうちょっと声を高くした感じだ。この辺りの構成は前はミュージカルとか手がけていたからなー

そしてラストを迎える。アンコールも又ニューアルバム”邂逅”からだった。そしてコンサートは幕を下ろした。3時間ほどになったか、結構長かったのだが、演出も考えられていたし知っている曲が多かったのも手伝って3時間は短く感じられた。 安心してというかほっとする空間を得られた3時間だった。

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