2012年3月10日土曜日

NUDE写真先駆者

中村立行という戦後を駆け抜けた写真家がいた、戦中から戦後に活躍した写真家だ。

この人NUDE写真という分野においては日本でも先駆者であるらしい、あまり詳しいわけではないのだが、この人を知ったのは、自分が若い頃おやじが買っていたカメラ雑誌に掲載されていて、それを見たときとにかく引きこまれてしまった、

物覚えの悪い自分が名前を正確に覚えているんだから当時は相当の感動だったんだろう、この名前を何故かふと思い出した。そーいや今はネットで調べればなんかわかるかもしれない、さっそく調べる、わかったのは戦後活躍したNUDE写真家、NUDE写真としては日本では先駆者、昭和16年~48年位まで活躍している、

残念ながら当の写真は全然出てこない、が写真集とかがなんとかアマゾンのマーケットブレイスで2冊ほど出ていた、ちょっと高かったが思い切って買ってみた、

一冊はヌード撮影とその実技、もう一冊は昭和、裸婦、残景 だ。それがやっと届いた、さっそくページをめくる、オーこれだ、あの時の写真だ、これはもう感動以外のなにものでもない、この歳になってあのときの写真に出会えるとは…

ヌード~は昭和30年出版、かなり立派な本で箱もついている、昭和~は遅くて平成3年出版、この写真家の集大成みたいな写真集だ。帯に篠山紀信のくだりが書いてある、あの篠山紀信にも多大な影響を与えた写真家だった、

篠山紀信、かつてGOROという雑誌の表紙を飾ったアイドル達を激写した写真家だ、奥さんは南沙織、最近二世の息子はよくテレビ出てるなー、印象に残ってるといえば山口百恵、宮崎美子、アグネスラムってのもあったなー、一番は水沢アキのセミヌード、こりゃ凄かった、いまでもカメラ雑誌にときどき見るんだが発想というかやはり鬼才ぶりは健在でいつも驚かされる、

話を戻すと中村立行の写真、今氾濫している写真と違ってヌードというよりパーツという感じ、ほとんど顔は写っていない、クローズアップが多くてモノクロだし、中にはヌードかなにかわからないのもある。流れとしては絵画の裸婦像からの流れかなー、そんな感じだ、撮影とその技法を読むと当時のスタンスがわかりとても面白い、

この本に当時見た写真が載っていた、こちらは野外で海辺で撮影されたものだ、やっと再会したという想いでいっぱいになった、さらにこのときの詳しい撮影の様子まで書かれていてびっくり、どうやら氏の代表的写真の一つだったようだ、これが撮影されたのが昭和29年、自分が見たのは多分40年代前半だったと思うのですでに10、4,5年経っていたらしい

昭和裸婦残景のほうは氏の経緯の集大成である。半分が裸婦、半分が戦前から戦後のスナップである。この人ヌード写真で有名になったが一方でスナップも撮り続けていて、これがまた面白い、本当に日常をスナップしたものだが今では変わってしまって絶対見ることができない情景が満載だ。戦争の混沌とした世界の疲弊感というより、日本人のたくましさ、奥ゆかしさを感じる、後ろのページにはポートレイトではこれまた先駆者の秋山正太郎や土門拳の若い頃の写真もあった、

この本の最初に中村立行に関して何人かコメントしているが時代を追ってはヌードよりスナップのほうがむしろインパクトは強くなっている印象だ、

こうしてみるとモノクロもいいなー、写真ってよく引き算と言われるが、なかなか難しい、それにしてもあの時の感動が蘇った瞬間、なんかほっとするなー
                                                 

                       

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